こんにちは。原付市場です。
お店では毎日その日の事を日報という形で記録しています。
そのなかから、日々どんなことをしているのかご紹介します。
07/09のPIT作業
スズキ アドレスV125S(CF4MA-116xxx)
症状と依頼内容最近、遠方のお店で購入されたスズキのアドレスV125S(CF4MA)ですが、しばらく乗れていたものの、始動不良になってしまったとのことで入庫しました。メーターが新品に交換されており、実走行距離が不明でした。
点検と診断スロットルを開け続けていれば始動と走行が可能であることを確認しましたが、アイドリングは維持できず、スロットルを戻すとエンジンがストールする状況でした。この症状をもとに、順番に作業を進めました。
作業内容以下の基本項目を点検しました:
- スパークプラグ: 点火を確認し、念のため交換しました。
- エアフィルター: 正常でした。
- バッテリー: 電圧低下が確認されたため、補充電を行いました。
- クランクポジションセンサー: 195Ωで正常でした。
- インジェクター: 燃料噴射が正常に行われていました。
- スロットルボディ清掃: 吸気系の不良の疑いがあったため、清掃を行いました。
- ISCバルブ: 正常でした。
- 圧縮圧力測定: 640kpaで、限界値をやや下回っていました。
- エンジン内部簡易清掃: プラグホールから薬剤を注入し清掃しましたが、圧縮圧力に変化はありませんでした。
修理代金は17,050円で、所要時間は60分でした。
まとめ結論として、圧縮不良が原因と考えられます。燃料、圧縮、点火の3要素を重点的に点検しましたが、改善には至りませんでした。エンジンの圧縮圧力が限界値をやや下回っており、カーボン噛みの疑いがありましたが、エンジン内部を清掃しても圧力値は変わりませんでした。これにより、ピストンやシリンダーに傷が入っている可能性が高いと予想されます。
お客様と相談した結果、車両の乗り換えを決定しました。アドレスV125Sは始動時に機能するデコンプという部品があり、圧縮圧力が低く出る傾向がありますが、それを考慮しても低い値でした。
定期的なメンテナンスを行うことで、エンジンの状態を良好に保ち、長期間安全に使用することが可能です。ご不明な点やご相談がございましたら、いつでもお問い合わせください。