こんにちは。原付市場です。
お店では毎日その日の事を日報という形で記録しています。
そのなかから、日々どんなことをしているのかご紹介します。
05/09のPIT作業
ホンダ ジョルノ(AF24-141xxxx)
症状と依頼内容ホンダ ジョルノ(AF24)が走行中にエンジンストールし、その後再始動はできるが吹き上がらないという症状で入庫しました。
アイドリングも低く不安定な状態だったため、当店で引き取りを行い点検・整備を実施しました。
点検と診断スロットルを開けながらであれば何とか始動しますが、スロットルを戻すとストールしてしまう状態。
まずはスパークプラグを点検したところ、劣化が著しく、プラグキャップは割れている状態でした。
ただし、この破損が主因とは考えづらく、圧縮圧力は900kPaで正常値を示していました。
新品のスパークプラグに交換しても症状は改善せず、続いてエアフィルターを確認すると、自作のフィルターが装着されており、精度も低く隙間だらけという状態でした。
負圧コックについては正常に機能していることを確認済み。
最終的に、キャブレターの詰まりが疑われるため、分解・清掃を行うことにしました。
- スパークプラグ交換(プラグキャップ含む)
- エアフィルター交換
- キャブレターオーバーホール
まず破損していたプラグキャップを交換したところ、始動性は大きく改善。
続いてキャブレターの分解清掃を行いました。取り外す前に周辺のオイル汚れが酷かったため、軽く洗浄を実施してから作業へ。
内部の汚れはそれほどでもなく、ジェット類も詰まってはいませんでしたが、清掃後はスムーズに上まで吹き上がるように回復しました。
試乗を実施した結果、発進時の出だしが遅い傾向があることが判明。
平地での最高速は十分出ますが、上り坂での加速が著しく遅く、今後の課題として「駆動系の摩耗」や「マフラーの詰まり」が考えられます。
お客様と相談のうえ、今回はここまでの整備で納車させていただくことになりました。
修理代金と所要時間- 修理代金:¥27,280(税込)
- 修理完了までの預かり日数:7営業日
- 所要時間:70分
今回のような症状は、複数の軽微な不具合が重なって発生することが多いです。
キャブレターやプラグといった消耗品の劣化に加え、自作エアフィルターによる吸気不良など、整備状況によっては思わぬトラブルに繋がる場合があります。
今回の整備で始動性・吹き上がりは改善しましたが、駆動系やマフラーの点検・整備も今後の課題として残ります。
「最近エンジンの調子が悪い」「加速が鈍くなった」と感じたら、お早めに点検をご依頼ください。
細かい症状も見逃さず、確実な整備で安心・安全な走行をサポートいたします。