こんにちは。原付市場です。
お店では毎日その日の事を日報という形で記録しています。
そのなかから、日々どんなことをしているのかご紹介します。
12/24のPIT作業
ヤマハ シグナスX(SEA5J-013xxx)
症状と依頼内容
ヤマハ シグナスX(SEA5J)で、低速走行中にエンジンが停止してしまうとのご相談をいただきました。
自走不能となったため、お客様ご自身で車に積んで入庫となりました。
まず診断機に接続しようとしたところ、バッテリーのプラス端子が緩んでいることを確認しました。
端子を増し締めすると、ストール症状は再現せず、エラーログも残っていませんでした。
このことから、今回のストールはバッテリー端子の緩みが原因と判断しています。
電圧が一瞬でも不安定になると、インジェクション車はエンジン停止につながることがあります。
あわせて、最近メンテナンスを行っていないとのことでしたので、
車両全体を点検し、必要な整備項目をピックアップしました。
- 前後タイヤ:交換時期
- リアブレーキパッド:残量なし
- 駆動系:ベルト交換時期、内部にオイル漏れあり
- クラッチベアリング:異音を確認
- 点火系:スパークプラグ交換時期、プラグキャップの緩み
駆動系内のオイル漏れは、クランクシャフトのオイルシール劣化が原因でした。
また、クラッチベアリングは単体設定がないため、トルクカム一式での交換となります。
修理内容は高額になりましたが、
「これからも長く乗りたい」とのご希望から、すべての作業を承りました。
- バッテリー端子点検・増し締め
- エンジンオイル交換
- エアフィルター交換
- スパークプラグ・プラグキャップ交換
- 駆動系分解整備
- ドライブベルト交換
- クランクシャフトオイルシール交換
- トルクカム一式交換(クラッチベアリング異音対策)
- リアブレーキパッド交換
- 前後タイヤ交換
- 修理代金:97,460円(税込)
- 修理完了までの預かり日数:7営業日
- 作業時間:約200分
今回のストールは、バッテリー端子の緩みという比較的軽微な原因でした。
しかし、点検を進めることで、放置できない消耗や不具合も多数見つかっています。
もし定期的なメンテナンスを行っていれば、
駆動系の大きな修理や高額な部品交換は避けられた可能性もあります。
定期点検はトラブル予防だけでなく、
結果的に修理費用を抑えることにもつながります。
シグナスXのような高性能スクーターほど、
日頃のメンテナンスが車両寿命を大きく左右します。


















































