こんにちは。原付市場です。
お店では毎日その日の事を日報という形で記録しています。
そのなかから、日々どんなことをしているのかご紹介します。
10/27のPIT作業
ホンダ モンキー(Z50J-141xxxx)
症状と依頼内容始動不良およびエンジンの吹き上がりが悪いとのご依頼を受けました。お客様ご自身で75ccへボアアップを行った後から不調が発生したとのことです。
点検と診断
当店にて詳細な点検を実施しました。始動性が著しく悪く、吹き上がりもスムーズではない状態が確認されました。また、エンジンの圧縮圧力を測定したところ1,000kpa未満と低めの数値であり、正常な数値ではありませんでした。
その他の項目についても点検を行い、以下の結果が得られました。
- 圧縮上死点確認:正常
- プラグ点検:正常
- キャブレター点検:正常
- イグニッションコイル点検:異常なし
不調の原因はボアアップ作業における組付け不良の疑いが強く、新しいボアアップキットを取り寄せ、再組付けを当店で行うこととなりました。
作業内容以下の内容で作業を実施しました。
- 故障原因点検・診断(圧縮圧力測定、プラグ点検、キャブレター点検、圧縮上死点確認)
- ボアアップキット取り付け費用(シリンダーヘッド点検、簡易清掃含む)
- イグニッションコイル点検
- 点火タイミング点検および調整(コンタクトブレーカー接点清掃、ギャップ調整含む)
再組付け後、圧縮圧力は約1,700kpaまで向上し、エンジンは正常値に回復しました。しかし、プラグから正常に火花が飛ばない症状が確認されたため、追加で点火タイミングの点検および調整を行いました。その結果、問題なく始動および走行が可能な状態に改善しました。
修理代金:¥65,450(税込)
所要時間:220分
このホンダ モンキー (Z50J) は6V仕様のポイント(接点)マグネット式点火方式を採用しており、現在の電子式点火方式と比べると原始的な仕組みで、不調が発生しやすい特徴があります。経年による接点の摩耗や汚れが原因となる場合が多いため、特にチューニング後は点火系のメンテナンスが必要です。
また、ボアアップなどのチューニングを施す際には、圧縮圧力や点火タイミングの確認が重要です。6Vポイント式の車両は、メンテナンス頻度が高いほど性能を維持しやすいため、定期的な調整・点検をお勧めいたします。
同様の症状が再発した場合やチューニング後の調子に不安がある際には、どうぞお気軽に当店までご相談ください。