こんにちは。原付市場です。
お店では毎日その日の事を日報という形で記録しています。
そのなかから、日々どんなことをしているのかご紹介します。
02/16のPIT作業
ヤマハ シグナスX(SEA5J-011xxx)
症状と依頼内容今回は、ヤマハ シグナスX(SEA5J)の左ブレーキレバーの遊びが大きいという症状について点検・整備を行いました。
お客様はオイル交換のためにご来店されましたが、併せて各部点検を実施したところ、左ブレーキレバーの遊びが規定値より大きいことが判明しました。
点検と診断シグナスXは前後ともにディスクブレーキ(油圧式)を採用しており、通常であればレバーの遊びが大きくなることはあまりありません。
ブレーキパッドの残量を確認したところ、十分に残っており、パッド摩耗によるフルード量の減少とは考えにくい状況でした。そのため、マスターシリンダーを開けてブレーキフルードの量を確認すると、底が見えるほど減少していました。
ブレーキフルードは通常、漏れがない限りここまで減ることはありません。お客様に確認したところ、一度もブレーキフルードを交換したことがないとのことでした。
この車両は製造から約10年経過しており、長期間交換していなかったため、ブレーキフルードの蒸発や劣化が進行していた可能性が高いと判断しました。
- 前後ブレーキフルード交換
劣化したブレーキフルードをすべて交換し、エア抜きを行いました。交換後は、ブレーキレバーの遊びが適正値に戻り、しっかりとした制動力が確保されました。
- 修理代金:¥9,900
- 所要時間:50分
ブレーキフルードは走行距離ではなく、時間とともに劣化していきます。特に長期間交換していない場合、水分を吸収してしまうことがあります。
水分を吸収したブレーキフルードは沸点が低下し、ブレーキを多用するとペーパーロック現象(フルードが気泡を発生し、ブレーキが効かなくなる現象)が起こる危険性があります。
安全なブレーキ性能を維持するために、ブレーキフルードは2~3年ごとの交換をおすすめします。特に長年交換していない車両は、今回のようにフルードが極端に減少している可能性がありますので、点検・交換を検討されると良いでしょう。
「ブレーキの効きが悪い」「レバーの遊びが大きい」といった違和感がある場合は、ぜひ当店へご相談ください。スタッフがしっかりと点検・交換を行い、安全に走行できる状態へと仕上げます。